うつ病から復職するには焦らないことがポイント

最終更新日 2024年5月14日 by nieaun

こころの風邪と称されるうつ病は、短期間で治すことは容易ではありません。
こころの状態は時間をかけて不安定に変化していくもので、時間をかけて発症した症状であるほど、改善させるのに時間がかかるのです。

 

うつ病は休職を勧められることが多い

うつ病になって医療機関に行くと、しばらく仕事を休むように指導を受けることが少なくありません。
初期の症状であれば薬物療法だけで完治することが多いですが、ある程度重症化してくると薬だけでは完治に時間がかかるので、休職を勧められることが多いのです。
しかし長期の休職をすると経済的に厳しくなるという理由で、早期復職をする人は少なくありません。

短期間で治したいのが本音でしょうが、不安定な精神状態を改善させるには多くの時間を要します。
数か月で改善すれば早いほうであり、なかには何年かかる人もいます。
こころが受けたダメージによって治療期間は異なりますが、総じて言えるのは焦るほど逆効果になることです。

焦ること自体が大きなプレッシャーとなり、自分を追い詰めてしまうのです。
人は少なからず焦っているときはストレスを感じており、そのストレスが心身に悪影響を与えます。
なぜ医師から休職を勧められるかといえば、じっくりと精神を癒すためには休息が必須だからです。

 

睡眠習慣や土日の休息だけで心身の疲労を解消することは困難

毎日多めに睡眠をとって、休日はずっと寝ていれば自然と治ると思うかもしれません。
しかし現実は睡眠習慣や土日の休息だけでは、心身の疲労を解消することは困難です。

疲れていれば入眠は促進されますが、疲れているのに寝付けないという状態は問題です。
すでにうつ病が発症していることが多く、自分では問題ないと考えている人が受診で判明するケースは少なくありません。
自分の体調のことは、意外と自分ではわからないのです。

自分は大丈夫という考えには根拠がありませんし、何より自分に無理をしているとますます精神の状態を悪くさせます。

治療薬を服用しながら仕事を続けるという選択をする人は多いですが、治療が長期化すると結果的に大きな出費につながります。

 

復職のことは頭から完全に消してしまう

うつ病治療をするときは、復職のことは頭から完全に消してしまいましょう。
考え事をするとネガティブな方向に考えてしまうことが多いので、しばらくは毎日をぼーっとして過ごすようにしてみてください。
自分の好きなことに専念するのもよいですが、遊び歩いている様子を同僚に見られると誤解される可能性があるので、家で楽しめる趣味を見つけるのが得策です。

うつ 復職

自宅で実践できる運動やスポーツをして汗を流すのは、こころをリセットするために役立ちます。
こころの傷を癒していくことが治療のポイントですから、気分転換とストレス解消はしっかりと行ってください。

うつ病になる人は物事を悪い方向に考えてしまうケースが多く、これが心身の不安定につながっている可能性があります。
運動やスポーツをして身体を適度に動かせば、心地よい疲労感を覚えると同時に、ネガティブな思考が浮かびにくくなります。

こころをポジティブに維持するためには、前向きな思考を持つことが大切ですが、これは簡単そうで難しいことです。
これに対してネガティブなことを考えないようにするのは、比較的ハードルが低いです。

 

まとめ

いざ復職をする時期になったら、まずは無理をしない勤務スタイルで働き始めましょう。
長期休職をしてからフルタイムで復職するのは得策ではありません。

最初は1日3~4時間などの時短勤務からスタートするのがいいです。
毎日の勤務が厳しいならば、週に3日程度に抑えるのも手です。
人間の身体は無理をすることで、そのツケが回ってくる性質があります。

復職後は自分に無理をしないように配慮し、場合によっては転職も視野に入れてください。
現職場に問題があってうつ病を招いているなら、転職をするのが現実的な選択肢です。